【名古屋市北区】大曽根の隠れ家的演劇スペース「PICO2」に潜入!臨場感あふれる舞台を体験
「PICO2」が気になる!
地下鉄「大曽根」駅5番出口から歩くこと約3分、看板も何もないガレージのような建物が現れます。知らないと通り過ぎてしまうのですが、実はここ「PICO2」という演劇スペースなんです!と、かく言う筆者も「PICO2」について知ったのはつい先日のこと(それまで何度も前を通っていたのに知りませんでした……)。
今回は謎多き大曽根の演劇スペース「PICO2」をご紹介します!
演劇スペース「PICO2」とは?
「PICO2」は、名古屋を拠点に活動している演出家・役者の杜川リンタロウさんの事務所であり、稽古場であり、作品発表の場であり、レンタル小劇場の役割も果たす演劇スペース。杜川さん自身の作品を発表する固定の場所が必要となり開設。以前は違う場所にあり、2017年現在の場所に移転しました。
靴を脱いで室内に足を踏み入れると、すぐ目の前には暗幕で覆われたスペース。客席数は20席ほど。舞台と客席は、ほぼゼロ距離という演劇や朗読が好きな方にとって贅沢空間が広がっています。
杜川リンタロウさんについて

「PICO2」主宰・杜川リンタロウさん
「PICO2」主宰の杜川さんは、生演奏での一人芝居や、自ら脚本・演出を手がけるミュージカルを全国各地で多数上演しています。
2025年3月には、大阪芸術大学の学生さん達と作った劇団あんり!ミュージカル「オー・マイゴッド!」が満員御礼で終演。近隣では北区「SAKUMACHI商店街」で、ナゴヤポップアップアーティストとして、野外ミニ公演を行うなど精力的に活動されています。「PICO2」では、1ヶ月に1本のペースで主催公演を上演するほか、要望があれば他の創作団体への貸し出しも行なっています。
杜川リンタロウさん主宰公演を鑑賞!

杜川リンタロウさんの過去公演の様子※画像提供:杜川リンタロウ様
実際観てみないと舞台はわからない!ということで、後日杜川さんの一人朗読劇を鑑賞してきました。
演目は杜川さんが、桜が散る頃になると必ず朗読しているという梶井基次郎作「桜の樹の下には」。さらに前説を朗々と歌いあげるミュージカル演出と、小川未明作「ものぐさじじいの来世」(静かな哲学と優しさを描いたほっこりする短編童話)、筆者が地域ニュースを執筆しているということで、北区「安栄寺」に伝わる昔話「志賀の源吉」(心の底から石を集めることが大好きだったお百姓さんのお話)まで披露して頂くという大サービス!
杜川さんを囲むようにして朗読が始まりました。観客一人一人の心に語りかけるかのように、スッと物語が入ってきます。そして「桜の樹の下には」の、有名なあの一文を読み上げる時の鬼気迫る感じ……!完全に圧倒されてしまいました。
SNSやネットの情報などにまみれている日常から離れて、目の前にいる演者だけに集中する空間。これは、普段なかなか体験できないことだと思いました。
しかし、これこそ“百聞は一見にしかず”。ぜひ「PICO2」に足を運んでゼロ距離の迫力を体験してみて欲しいです!
「PICO2」次回の公演は?

※画像提供:飛鳥井みれあ様
「PICO2」での直近の上演作品は、杜川さんが作・演出を務めるPICO2若手公演「あじさい荘へようこそ!」。GW開けに予定されています。
■ PICO2若手公演その7 「あじさい荘へようこそ!」
作・演出:杜川リンタロウ
出演:あやね/はない/キバラ/AすかI/らーめん/岡田由美子/片桐恵子
開催日時:2025年5月10日(土)14:00~/18:00~ 5月11日(日)11:00~/15:00~
入場料:前売一般1300円(高校生以下800円)
ほうれん荘なのか一刻館なのか
とある場所にある古いアパート「あじさい荘」、そこへやってくる女性が一人。
それぞれの事情を抱える住人たちと過ごす春夏秋冬、ここは「あじさい荘」。
GW開けすぐのPICO2公演はたまにやってくる若手公演、40代も50代もいますが名目上は若手公演、勝手にダンボールで工作をしたり勝手に内容を決めたりするやばい生命体がいない平和な公演です。きっとハートフルでヒーリングな公演になることでしょう。ぜひお気軽にご来場くださいませ。
引用:「あじさい荘へようこそ!」ポスターより

※画像提供:杜川リンタロウ様
新進気鋭の若手俳優たちの舞台を観に「PICO2」へ足を運んでみてはいかがでしょうか?また、杜川さん自身の次回出演公演は2025年6月21日(土)。音楽劇「老人を捨てる国+月光の二人」の2本立て上演です。観たい方は、随時公式Xに情報が出ているのでチェックしてみてくださいね♪
「PICO2」はこちら↓