【名古屋市東区】およそ100年前の演劇が観覧無料!川上貞奴版の戯曲「サロメ」を2024年11月9日「文化のみち二葉館」で復刻上演
2024年11月9日(土)「復刻劇 川上貞奴版「サロメ」一九一五年/大正四年台本使用~」が「文化のみち二葉館」にて上演されます!
「文化のみち二葉館(旧川上貞奴邸)」は、大正時代に建てられた和洋折衷の建物を、創建当時の姿に移転復元した登録文化財(一部)、景観重要建造物です。美しいステンドグラスやインテリアなど、当時最先端だった暮らしぶりがうかがわれる邸宅では、大正時代「日本の女優第1号」と言われていた川上貞奴と、福沢諭吉の義息子で、“電力王”と称された実業家・福沢桃介が大正~昭和初期まで暮らしていました。2階建てで、貞奴・桃介関連の資料が展示されているほか、2階には名古屋にゆかりのある文学資料なども展示しています。
そんな大正浪漫の情緒あふれる「二葉館」1階の大広間で、2024年11月9日(土)に、川上貞奴が主演の戯曲「サロメ」が当時の台本で復刻上演されます。
上演にあたり、貞奴が岐阜県・各務原市に建立した貞照寺所蔵のオリジナル台本をテキスト化。大正当時のセリフで演じられます。また、当時の音楽担当は、童謡「赤とんぼ」や、歌曲「この道」などで有名な作曲家・山田耕筰。今回の劇中音楽でも、山田耕筰直筆譜をアレンジしたものが使われるそうです。
観覧は無料(要入館料200円)で、当日先着の自由席。①11:00~12:15②14:00~15:15の二部制となっています。2024年11月8日(金)~10日(日)「音貞かるた展」も同時開催中です。貞奴が生誕150年、貞奴の夫で新派劇の創始者・川上音二郎が没後110年だった2021年に公募で作られた、かるたが展示されます。
戯曲「サロメ」あらすじ
オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の舞台は、西暦30年頃のイェルサレムのヘロデ王の宮殿。王妃ヘロディアスの娘・サロメは、ユダヤ王・ヘロデに実の父(ヘロデの兄)を殺され、さらに好色な目を向けられていました。
そんなある日、地下から声が聞こえてきます。それはヘロデ王によって、隠し井戸に幽閉されていた預言者・ヨハナーンの声でした。その声に好意を持ったサロメは、若い衛兵隊長を誘惑し、ヘロデ王によって禁じられている隠し井戸のフタを開けるよう命じます。
しかし、実際に会ってみたヨハナーンはサロメの誘いには目もくれず、再び隠し井戸の底へと戻っていきました。
その後、ヘロデ王に「踊りを見せれば望みのものをやろう」と言われたサロメは、官能的な踊り「七つのヴェールの踊り」を披露しました。サロメは欲しいものに「ヨハナーンの首」を挙げます。ヘロデ王はやめさせようとしますが、サロメの望みは変わることはありませんでした。
ヨハナーンは首を切られ、その首は銀の皿に載せられました。ヨハナーンの首を持ち上げて、口づけするサロメ。その様子を見ていたヘロデ王は、兵士達にサロメを殺すように命じるのでした。
出演は、川上音二郎と貞奴を研究・紹介している「音貞塾」。復刻劇台本やDVDなどの“音貞グッズ”も販売されるようですよ。
大正時代の演劇を、当時のセリフで観劇できるのは貴重!11月9日(土)は「文化のみち二葉館」へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
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