【名古屋市東区】飛騨の風を文学に―――江夏美好を知る企画展「江夏美好と東海文学」10/8から「文化のみち二葉館」で開催!
名古屋市東区橦木町「文化のみち二葉館」で今秋、新しい文学企画展がスタートします。題して 「江夏美好と東海文学」。文芸誌「東海文学」を主宰し、飛騨の故郷や女性たちの生き様を描いた作家・江夏美好(えなつ みよし)の生涯と作品世界を紹介する展覧会です。期間は2025年10月8日(水)~11月30日(日)(月曜休館)。
「文化のみち二葉館」は、“日本の女優第1号”と言われる川上貞奴と“電力王”と言われた福沢桃介が大正時代に住んでいた和洋折衷の建物を、名古屋市が移築復元したものです。館内には華やかなステンドグラスや大正モダンの調度品が残されており、名古屋の「文化のみち」を代表する観光スポットとして親しまれています。
展覧会の見どころ
この企画展では、江夏美好の著作・資料を通じて、彼女がどのような思いを抱えながら創作してきたのかを掘り下げます。彼女が主宰した雑誌「東海文学」、代表作『下々の女』『流離の記』『脱走記』などの発表経緯、さらに女性視点・故郷(飛騨・名古屋)への視線がどのように文学に昇華されたかがテーマです。
■開催概要
日時:2025年10月8日(水)〜11月30日(日) ※月曜日休館
会場:文化のみち二葉館(旧川上貞奴邸)2階 展示室(名古屋市東区橦木町3-23)
開館時間:10:00〜17:00
入場料:一般200円/中学生以下無料(別途条件あり)
また、展覧会期間中にはトークイベントも開催予定。2025年10月26日(日)13:30〜15:30には、講演「江夏美好の〈ふるさと〉―名古屋と白川郷―」があり、彼女のふるさと・飛騨と名古屋での暮らしが彼女の作品にどう影響を与えたか、専門家の解説を交えてじっくり聞くことができます。
江夏美好とはどんな人?
江夏美好(えなつ みよし、1923–1982)は飛騨出身の小説家。1959年に同人誌『東海文学』を創刊・主宰し、『下々の女』で田村俊子賞を受賞。地域や女性の生涯を題材にした作品で評価され、直木賞候補にもなった作家です。
若い頃から文学に関心を持ち、病気で高女を中退したのちも執筆を続け、昭和34年(1959年)には名古屋で「東海文学」を創刊。以後、自身の作品を発表する場として、また後進を育てる場としてその雑誌を主宰しました。

※イメージ画像
名古屋ゆかりの文学資料も二葉館には所蔵されており、このような企画展を通じて、地元で活躍した文学者を再発見するいい機会です。普段小説をあまり読まない人でも、美しい建物と展示資料を通して「文学の香り」を感じてみるのもおすすめです!
この機会に「文化のみち二葉館」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
「文化のみち二葉館」はこちら↓