【名古屋市東区】レトロ建築「名古屋陶磁器会館」では「陶磁器で彩るクリスマス」2024年12月25日まで開催中です!ギャラリーショップでは掘り出し物も販売♪
「名古屋陶磁器会館」の企画展「陶磁器で彩るクリスマス」に行ってきました!
その昔、名古屋陶業は明治後期~大正、昭和初期まで全国の中でも1位、2位を争うほど、陶磁器生産を誇っていたそうです。そんな陶磁器界のシンボルとも言える建物「名古屋陶磁器会館」は、昭和7年(1932年)に「名古屋陶磁器貿易商工同業組合」の事務所として建設されました。第二次世界大戦の戦禍にも耐え、建設当時のままの姿で残っています。現在では「国登録有形文化財」、「名古屋市景観重要建造物」に指定されており、レトロ建築ファンも足しげく通う名所となっています。現在では、1階に展示室と販売コーナー、2階に会議や公演、コンサートなどに利用できる大ホールがある他、一般企業のオフィスとして利用されています。
企画展「陶磁器で彩るクリスマス」概要
期間:2024年11月18日(月)~12月25日(水)
開館時間:10:00~17:00(最終入館は16:30)
休館日:土日祝
入館料:無料
毎年クリスマス時期になると開催される今回の企画展。1950年~1970年頃に海外への輸出を目的として、名古屋と瀬戸で制作されたクリスマスモチーフの作品を展示しています。「ノベルティ」(※販促物とは異なる)と呼ばれる陶磁器でできた人形や、サンタクロースを描いたディナーセット、アメリカの人気画家・ノーマンロックウェルの作品も並んでいます。
展示の一部をご紹介!
今回の見どころは、アメリカを代表する人気画家であり、イラストーレーターのノーマンロックウェルの絵画をもとに立体の陶磁器ノベルティとして制作された作品群。
絵画を半立体にしたお皿の横には、そのまま立体にしたノベルティが!
特別に後ろ側も見やすく見せて頂きましたが、絵からサンタクロースの後ろ姿を想像して制作されているそうです。
こちらは、何かしらを本に書き込んでいるサンタクロース。プレゼントを待つ子供たちの住所をチェックしているのでしょうか?
ベストのシワまで作りこまれていたり、椅子のそばには子供達からの手紙が積まれています。
イエス・キリストの降誕の様子を表したノベルティ。
こちらは令和3年の作品ですが、「凸盛り」と言う、名古屋の伝統的な絵付け技法で描かれた「小さな幸せ~凸盛りで飾るキラキラクリスマスツリー」。
「イッチン」と言う、搾り出し道具を使って絵を盛り上げています。キラキラしている部分は「コラレン」と呼ばれるガラスのビーズを装飾しています。実際に近くで見てみると、美しさが際立っています。
一見、クリスマスと関係なさそうなダルメシアンのノベルティ。アメリカではクリスマスに消防車がイベントに登場することが多いので、実はクリスマス関連の陶磁器製品なのです。
家族でクリスマスを祝う文化から、クリスマス用のディナーセットも作られて輸出されていました。実際に食事に使用するものから、飾り皿、人形の燭台などが並びます。
ユーモラスな人形は動物のオブジェででおなじみの、リサ・ラーソンの作品。こちらはサンタクロースではなく、トムテと言う北欧のクリスマス時期に登場する妖精です。
常設展もおもしろい!
ワンフロアの半分は常設展となっており、貴重な陶磁器が飾られています。現在ではなかなか見ることができない凝ったデザインの皿やカップ、ノベルティに目が奪われます。
見どころは「Made in Occupied Japan(通称OJ:メイド イン オキュパイド ジャパン)」コーナー。「占領下の日本製」という意味で、本来では「Made in Japan」と表記されるところ、第二次世界大戦後、連合国の占領下にあった1947年~1952年の5年間、日本からの輸出品にはOJ表記が義務づけられていました。
二度とこのような表記にならないことを願うばかりですが、歴史的に見ても希少価値の高い製品です。
こちらも貴重なノベルティ。レース生地に粘土を馴染ませて焼くと、布地のみが焼けてなくなるので、このような繊細なスカートが出来上がるのだそうです!
お値打ち価格でレトロ食器をゲット!
ギャラリーショップでは、陶磁器会館の余剰在庫品や仕入れ品などを販売しています。昭和初期に作られたレトロ食器や、輸出用の珍しい陶磁器製品をゲットできるのはここだけ! 収益は陶磁器会館の維持・修理に当てられているそうです。
どれでも1枚100円、2枚で100円コーナーは必見。掘り出し物が見つかるかも!
同じデザインで大きいものも販売していますが、人気商品は小さな花瓶2個セット。一輪挿しに使ったり、ドールハウス用にも良さそうですね。
人形用の小さなカップ&ソーサーやミルク差しなどは、なんと10個で100円。ひとつひとつ絵が手描きされているのもスゴイです!
一見、普通の和風レトロカップ&ソーサ―も……、
カップの底をライトに向かってかざすと、芸者さんの顔が浮かびあがります!これは1940年代前後に多く作られた「芸者透かし」という、海外輸出用のカップ。写真は2人Ver.の「二人透かし」。
クリスマス製品も200円~販売していました♪
ギャラリーショップでのお買い物は、他にないデザインの食器が見つかるのでオススメです!クリスマス気分が盛り上がる「陶磁器で彩るクリスマス」を観に、「名古屋陶磁器会館」へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
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